人材育成・産官学民連携
オンラインセミナー動画公開
「地域を支え育む"ひと"と"協働"
~地方自治体の実践事例に学ぶ~」
2025年1月27日に、(一財)地域活性化センターと(一社)エコシステム社会機構(以下、ESA)の共催オンラインセミナー「地域を支え育む"ひと"と"協働" ~地方自治体の実践事例に学ぶ~」を開催しました。
地域づくりの基盤となる人材育成と産官学民の主体や政策領域を超える協働をテーマとし、自治体職員を中心に121名のお申込みをいただきました。
当日の動画を公開したので、是非ご覧ください。
公と民の“協働の土俵”がつくれるか?
基調講演では、ESA事務局長の野﨑より、社会課題が複雑化する中で、背景の異なる多様な人がかかわることが、持続可能なまちづくりにつながるという視点を共有しました。
また、ESAが進める産官学民の連携と、地域活性化センターが推進する地域づくり人材の育成の両者に共通する考え方として、「点と点のつながりから、面的なつながりへ、さらにエコシステム(生態系)を生み出す」ことなど、“循環”や“全体最適”を意識した人のかかわりや事業設計が重要であることを強調しました。
さらに、公民連携を進める上では、「地域課題を起点に本質的なニーズを顕在化させてプロジェクトを実装すること、そのための公民の双方が乗りやすい事業枠組み(=“協働の土俵”)を設計することが求められている」とESAの活動を通して見えてきたことや今後の展望の紹介も行いました。
人口減少社会で未来を描くために 公民連携・庁内横断プロジェクトから広がる可能性
ゲストには、福岡県豊前市、愛知県長久手市で活躍する自治体職員の方をお招きしました。
豊前市の郡司掛様からは、「ひとりひとりが主役のまち」を目指したまちづくりの取り組みについてご発表いただきました。これまでの地域創生事業の実践を踏まえて、令和6年より開始した新たなチャレンジ「Re:ぶぜんプロジェクト」では、民間と連携して事業を進めていること、庁内横断ワーキンググループで議論を積み重ねてきたことなど、協働を進めてきたプロセスが紹介されました。
「人口減少社会の中で暮らしたい未来を実現するには、仲間とともに全体最適を考えたり、新たなパートナーとの協働・共創が鍵になる」と、社会の構造が変化する中で行政の取り組み手法も変化させる必要性や、協働・共創によって得られる地域のポジティブな変化について共有されました。
「何をするか?」より「どう取り組むか?」 “正解”がないまちづくり・人材育成で大切にすべきこと
長久手市からは、「対話とプロセスを重視したまちづくりと人材育成」というテーマで金子様と長江様にご発表いただきました。
「目に見える短期的な成果にとらわれすぎずに、プロセスで起きた“うねり”を大切にする」といった、まちづくりや人材育成に取り組む中で見えてきた大切にしたい考え方が共有されました。また、過去に長久手市で実施した地域活性化センターのプログラム「地方創生実践塾」の開催に至るプロセスが紹介され、職員の人材育成につながったことや、民間(市民)とのかかわりが生まれるきっかけになったなど、その効果についても紹介されました。

参加者の声
セミナーに参加した自治体職員からは、「“ひとづくり”や“行政と民間の協働”の大切さや有用性を実感する事ができた」「部署横断的な考え方や対話することの重要性など、改めて日ごろの業務で実践したいと感じた」など、共感の声や、日々の業務に取り組むヒントを得られたといった感想が寄せられました。
また、セミナー内で主催団体の地域活性化センターとESAの紹介も行いました。これに対しても、「実際に他市町村がどのように地域活性化センターの事業を活用されているか聞くことができ参考になった」「担当者変更があっても活動を持続できるリソースになると感じた」などの声が寄せられました。
当日の発表動画を公開!
セミナーの動画を公開いたしました。人材育成・まちづくりの視点や、具体事例の詳細についてご関心のある方は、是非動画をご覧ください。
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基調講演(0:08~)
「循環・共生の「まるごと」の社会づくり ~持続可能な地域づくりのための人材育成、公民連携~」
(一社)エコシステム社会機構 事務局長 野﨑 伸一 -
事例発表①(33:14~)
「関係性を基盤とする“心地良い”協働のカタチ」 豊前市 郡司掛 ひろみ 様
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事例発表②(1:06:02~)
「対話とプロセスを重視したまちづくりと人材育成」 長久手市 金子 達也 様 長江 祥太郎 様
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主催団体からのメッセージ(1:46:52~)
・ (一財)地域活性化センター 企画・人材育成グループ AL室長 市川 善一
・ (一社)エコシステム社会機構 事務局長 野﨑 伸一