2024年度 第3回 CETF/J-CEP全体会合を開催
サーキュラーエコノミーTF/J-CEPは、本年度3回目となる対面全体会合を2024年11月21日に実施しました。
今回の会合では、サーキュラーエコノミーTF/J-CEPとして初めて自治体にも本格的にご参加いただき、「公民連携」をテーマに議論を深める機会となりました。亀岡市、神戸市、豊中市、長浜市、枚方市、豊前市の6自治体が参加し、企業と自治体が協働して地域課題を解決し、サーキュラーエコノミーを実現するための具体的なアプローチが議論されました。また、会員企業であるTERA Energy様のご支援のもと、西本願寺の研修会館である聞法会館を会場として使用させていただきました。歴史と文化が息づく特別な会場での開催を通じて、地域の伝統や価値観を共有しながら、新たな連携の可能性を模索する貴重な機会となりました。
第1部では、浄土真宗本願寺派の弘中貴之様を講師に迎え、仏教が持つ独自の視点と、環境や平和への貢献についてお話しいただきました。
弘中様は、仏教が社会や環境問題に向き合う役割について語り、僧侶として日々実践されている取り組みをご紹介くださいました。特に、仏教が人間の本質に根差した価値観を重視し、変化の激しい現代社会においても利害関係に縛られないアプローチを続けている点は、持続可能な社会づくりに通じるものでした。また、AIやテクノロジーが進化しても変わることのない「仏教と社会との関わり」についても触れ、私たちがどのように未来を見据えた行動を取るべきか、多くの示唆をいただきました。
講話の後は、西本願寺の書院、飛雲閣、唐門を含む書院参拝が行われました。これらの施設は普段非公開の場所もあり、数百年前から形を変えずに保存・継承されてきた文化遺産です。参拝を通じて、歴史的建造物が語りかける「後世への想い」に触れるとともに、限りある資源をいかに未来の世代に引き継ぐべきか、そして、「変わり続ける」ことで自然と調和し歴史を紡いできたその姿に、ESAが目指すエコシステム社会の在り方とは何なのか、深く考えさせられる貴重な時間となりました。
第2部では、事務局からお声がけした4団体様に、サーキュラーエコノミーの実現に向けた取り組み内容や課題、想いを共有いただきました。各団体は、地域の強みを活かした実践例や、今後の挑戦、連携の可能性について以下の通り発表を行いました。
●亀岡市「それって本当にごみ?人と資源が環(めぐ)る持続可能なまちづくり」
プラスチックごみゼロ宣言やレジ袋提供禁止条例を通じた施策に加え、未利用資源の活用や民間企業との協力により地域資源循環を推進しています。市内の小中学校と連携したステンレスボトルの回収・再生など、地域全体で資源循環型社会の実現を目指す挑戦的な取り組みが紹介されました。
●枚方市「捨てるくらしのその先へ ひらかた資源循環プラットフォーム」
ごみの削減と資源循環を促進するためのプラットフォーム構築に注力しており、市民や企業との協働を通じた積極的な取り組みが紹介されました。
●神戸市「KOBEからはじまるプラスチックの未来『まわり続けるリサイクル』」
プラスチックのリサイクルを軸としたサーキュラーエコノミーの取り組み紹介を通じて、都市としてのリーダーシップと、コミュニティ回収取り組みの先駆けとして、コミュニティ回収が生み出す資源と関係性の重層的な循環の事例が紹介されました。
●近畿地方環境事務所「地域循環共生圏に関する活動」
ローカルSDGs事業を生み出し続け地域循環共生圏を創造することが持続可能な地域づくりに繋がること、その実現ために企業に求められていることや企業に対する支援の政策パッケージについて、具体的事例とともに紹介されました。
第3部では、発表いただいた4団体を中心にグループを分け、自治体と企業の連携を促進するためのディスカッションを実施しました。形式は「ワールドカフェ」を採用し、自治体、企業、そして省庁が交わる形で質問や意見を交わす場を設けました。
ディスカッションでは、発表団体が抱える課題を起点に、参加企業が持つ技術やノウハウと結びつける具体的なアイデアが提案されました。自治体の現場視点、企業の実行力、そして環境省の政策的視点が融合することで、各グループで創発的な対話が生まれました。
本ディスカッションは、単なる意見交換にとどまらず、対話から新たな価値やソリューションを創出する「オープンイノベーション」の可能性を示しました。この場で生まれたイノベーションの種が、今後具体的なプロジェクトへと発展することが期待されています。
今回の会合は、地方自治体、企業、環境省といった多様な主体が集い、サーキュラーエコノミーの実現に向けた議論や共創の可能性を探る貴重な場となりました。ESAが掲げる「主体や領域を超えた新たな価値創出」を体現するものとして、地方自治体が主体となり、企業・団体、市民など多様な立場と分野を超えた統合的なアプローチや、企業共創による事業スキームの構想段階からの連携が進展する兆しを感じられる内容でした。
また、参加企業が地方自治体や他の企業・団体と継続的に関係を築き、具体的な協働を進めていくための環境づくりにも寄与する場となりました。 サーキュラーエコノミーTF/J-CEPは今後も、こうした取り組みを通じて、持続可能な未来に向けた道筋を共に模索しながら、会員間の連携や共創をさらに深化させてまいります。