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【会員限定イベントレポート】
サーキュラーエコノミーフォーラム・ネイチャーポジティブフォーラム

つながる、ともに創る TOP 一覧へ 一覧へ

2026年9月7日、東京・御茶ノ水のESAオフィスとオンラインのハイブリッド形式で、「サーキュラーエコノミーフォーラム・ネイチャーポジティブフォーラム」を開催。行政会員、企業・団体会員など56名が参加しました。

ESAは、活動の2つの柱である「サーキュラーエコノミーフィールド」「ネイチャーポジティブフィールド」において、それぞれの活動に役立つナレッジを共有するフォーラムを実施しています。今回は、両フィールドの垣根を超えた情報共有と新たなつながり作りを目指し、2つのフォーラムが同日開催されました。

会場では、少人数ならではの距離の近さもあって参加者からの積極的な発言が相次ぎ、講演後の質疑応答や交流セッションでは活発な意見交換が行われました。両フィールドの講演を通じて、サーキュラーエコノミーとネイチャーポジティブを横断的に捉え、その接点を踏まえた企業・自治体の取り組みのあり方を考える機会となりました。

プログラム

1.サーキュラーエコノミーフォーラム

地域課題の解決は「事業」になる–企業と自治体の共創は、どんな価値を生み、どう続けるのか

2.ネイチャーポジティブフォーラム

ネイチャーポジティブは、次の社会の標準になる–GLOBAL NATURE POSITIVE SUMMITに見る世界の潮流–

3.交流セッション ※会場参加者のみ

 

 

サーキュラーエコノミーフォーラム

地域課題の解決は「事業」になる—企業と自治体の共創は、どんな価値を生み、どう続けるのか

サーキュラーエコノミーフォーラムには、座間市くらし安全部クリーンセンターの冠 秀一氏・小松田 裕氏、小田急電鉄株式会社まちづくり事業本部デジタル事業創造部の正木 弾氏が登壇。座間市で実証実験から実装に至った、資源・廃棄物収集の高度化を通じて資源循環の課題解決に取り組む「WOOMS」について、それぞれの立場からご講演いただきました。その後、アミタホールディングス株式会社の高瀬 晴太氏をモデレーターに迎え、パネルディスカッションを行いました。

 

座間市は長年にわたって市民啓発や環境教育に取り組み、ごみ減量や資源循環への理解醸成を進めてきました。こうした取り組みを背景に、座間市は小田急電鉄と「サーキュラーエコノミー推進に係る連携と協力に関する協定」を締結し、2020年よりWOOMSの塵芥収集支援システムを導入。2021年度は、2019年度比で車両の平均積載量が約12%増加、運搬回数が約16%減少という成果をあげています。

正木氏からは、地域課題の解決をCSRにとどまらない「事業」にするために、実際の現場に入って現場の協力を得ながら手触り感のあるデータを収集して社内の理解を得ること、また、サービス導入による効率化で生まれた余力からどのような新たな価値を創出できるかを設計することの重要性が示されました。また、冠氏・小松田氏からは、導入による効率化の定量的な成果に加え、効率化によって得られた時間と人力を活用して生み出された新たな価値の実例として、座間市の剪定枝の波状収集について紹介がありました。

 

自治体の現場のモチベーションと企業の想いが重なり、実証実験の開始後も共創を通じて改善を重ねながら取り組みを発展させて経済的価値の創出へとつなげていくプロセスが、具体的かつ実践的に示されたフォーラムでした。

(左から、小田急電鉄株式会社 正木 弾氏、座間市 小松田 裕氏、冠 秀一氏)
(アミタホールディングス株式会社 高瀬 晴太氏)

ネイチャーポジティブフォーラム

ネイチャーポジティブは、次の社会の標準になる–GLOBAL NATURE POSITIVE SUMMITに見る世界の潮流

ESAは、東北大学COI-NEXT「ネイチャーポジティブ発展社会実現拠点」(以下、東北大学NP拠点)との共催で、会員向けNPプログラムを実施しています。その第2回となる今回のネイチャーポジティブフォーラムでは、東北大学グリーン未来創造機構/大学院生命科学研究科教授、日経ESGフェローの藤田 香氏を講師にお迎えしました。

7月に熊本で開催された「GLOBAL NATURE POSITIVE SUMMIT 2026(GNPS 2026)」の企画・運営を担った藤田氏から、同サミットで示された世界の潮流や、企業・地域におけるネイチャーポジティブの実践についてお話しいただき、その後、東北大学ネイチャーポジティブ発展社会実現拠点の小田切 裕倫氏をモデレーターとして、参加者も交えたトークセッションを行いました。

 

講演では、ネイチャーポジティブ(NP)をサーキュラーエコノミー(CE)やカーボンニュートラル(CN)と統合して捉える視点が示されました。自然の保全・回復は、企業活動を支える水や原材料、災害抑制などの自然の機能を守る「社会と経済を支えるインフラ投資」であり、リスク対策にとどまらず、企業価値や地域価値の向上につながる事業機会として捉えることが重要だと説明されました。また、本業による自然への負荷を減らすこと、自然の保全・回復に貢献すること、自然に関するデータを活用して事業機会を創出すること、情報開示と対話を進めることという、企業が取り組むべき4つのポイントが紹介されました。

 

NP、CE、CNを統合して考えるには、それぞれの担当や分野を越えた対話が必要です。小田切氏は、コミュニケーションの機会や具体的な事例をつくり実践の最初の一歩につなげることに、ESAと東北大学NP拠点が一緒に取り組む意義があると述べました。今回のフォーラムは、世界の潮流を学びながら、企業と地域の現場で次に考えるべき課題を共有する場となりました。

(東北大学グリーン未来創造機構/大学院生命科学研究科教授、日経ESGフェロー 藤田 香氏)
(参加者を交えたトークセッションの様子)

ESAは公民共創のプラットフォームとして、引き続き多様な主体をつなぎ、環境や地域課題に向き合う事業づくりを推進してまいります。

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